自動車と違い、ジェット機は速度が上がっても加速Gが落ちない話
- tomohisa kumagai
- 2024年5月8日
- 読了時間: 2分
(1年ぶりの投稿になりました。お蔭様で元気に過ごしております。)
久しぶりに飛行機に乗りました。
体感で、飛行機は加速はじめから離陸までの加速Gが一定なんですよね。
エンジン音も一定に聞こえますから、エンジン出力(「出力」という言葉は不用意で、燃料流量とでも言いましょうか)もだいたい一定なのでしょう。
これが自動車とかバイク、はたまた自転車であっても、速度が上がるほど、加速Gは下がるのが当たり前。
Power = Velocity x Force ・・・①
ですから。
Velocityが上がれば、よりハイギヤを使わざるを得なくなり、ドライブシャフト(タイヤ)での駆動トルクが反比例的に下がりますから。
ところが。飛行機についているジェットエンジンは、「パワー」ではなく「推力」を取り出します。推力の源は、ガス噴流の運動量でしょう。(流入と流出の運動量の差をエンジンが受け取る。)エンジン本体は移動しながら推力を生み出すのですね。①式で考えれば、Velocityは本体の移動速度になり、Forceが推力そのもの。

この原理なので、ジェットエンジンの推力は移動速度に関係なく、Powerの方が飛行機本体の速度と比例して増えることになる。パワーを取り出す自動車エンジンとか自転車と根本的に異なる訳です。
だから、飛行機とF-1で加速勝負すると、低車速の時だけはF-1に勝機があるんですね。
(至極当たり前の話なのでしょうけど、普段パワーを取り出すエンジンばかり相手にしているので、今回、ジェットエンジンに関する気付きが自分にとってはとても新鮮で記事にしました。)
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