くま力学研究所の総務、星薫子です。
車の免許を持ったことはなく、ディープラーニングについての知識もゼロでしたが、縁あってこの会社で働かせて頂いています。普段は英日の文芸翻訳をしています。
いま翻訳している本はある女優の回顧録で、舞台は１９６０年代のカリフォルニア。
ドライブ・デートをしているシーンで、恋人のロールスロイスが「purring （猫がごろごろ喉を鳴らすような音）」するなか、カーラジオを聞いているという描写がある。私はロールスロイスの実物を見たことはなく、乗り心地も分かりません。内装は革張りが多いらしいので肌触りが良いのだろうな、とは思いますが・・・。 そこでロールスロイスはどんなエンジン音なのかChatGPTに聞いてみました。
ロールスロイスは高級車で、エンジンは「whisper-quiet（囁き声）, purrr...（猫がゴロゴロ喉を鳴らすような音）」だそうです。最近のハイブリッド車はさらに静かです、という最新情報も教えてくれました。でもやっぱり猫のゴロゴロでは訳しづらい。言葉の輪郭をはっきりさせたいときは対義語や類義語を探すことが多いので、ロールスロイスの逆の音にはどんなものがあるのか、突っ込んで聞くと・・・
洗練された静かな音のロールスロイスとは逆に、馬力があって大きい音の出る車の例を挙げています。ダッジ チャレンジャー、フォード マスタング、ランボルギーニ、フェラーリ、BMW M3、Audi RS5、だそうです。しかし私は車に詳しくないのでよく分かりません。動物に喩えると？ ChatGPTはキャッチコピーを考えたりするのも得意なので、比喩表現は上手いはずです。
やってくれました。ちゃんと動物に置き換えています。これによると、ランボルギーニ（フェラーリがこの答えから抜け落ちているのはなぜかしら）だけは重低音というより高い音なのかしら？
チャレンジャー：ライオンの咆哮、トラのうなり声
ランボルギーニ：オオカミの遠吠え、鷹の(空を裂くような)高い声
マスタング：雄牛の鳴き声、熊の吠え声
アウディ：ヒョウの(歯を見せた)威嚇、ジャガーのうなり声
そして最後にダメ押しでロールスロイスを動物に喩えると？
やっぱり「猫ゴロゴロ」かい！ 一周して元に戻ってきましたが、面白かったです。
猫ゴロゴロのエンジン音をどう訳すのか、これは人間が考えようと思います。
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